イーサリアムの概要とGasの仕組み

2019-12-19

イーサリアムとGAS
ETHを送金するときに見かけるGas。手数料に関わりそうだと思いつつも、よくわからないまま使っている人も多いのではないでしょうか?本文は、イーサリアムを概述し、そしてGasと呼ばれるイーサリアムでの手数料の仕組みを簡単に紹介していきます。

この文章を通じて、イーサリアムの概念を復習でき、Gas数、Gas Price とGas Limitについて理解することができます。

 

1.そもそもイーサリアムとは

ロシア系カナダ人であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が考案したイーサリアム(Ethereum)は、2015年に正式稼働したブロックチェーンのプロジェクトであり、スマートコントラクトを実装することで分散型アプリケーション(Dapps)開発を実現できるプラットフォームです。

イーサリアムクラシックとは?-分散型の理念を追求した暗号通貨の意義

「Solidity」と呼ばれるチューリング完全なプログラミング言語を導入したイーサリアムは、ビットコインなど従来のブロックチェーンと区別し、ブロックチェーン上で様々なプログラミングを実行することが可能となっています。一方で、スマートコントラクトは、EVM(Ethereum Virtual Machine)という環境で実行されます。

ブロックチェーン技術の活用範囲を広げるスマートコントラクトとは?

イーサリアムでは、「Ether」という単位でネイティブ通貨を表します。その最小単位は「wei(10-18Ether)」ですが、使用上の利便性を図る目的で、様々な単位も使われています。

イーサリアムの単位

またイーサリアム上での取引やスマートコントラクトを実行する時に「Gas Fee(ガスフィー)」と呼ばれる手数料がマイナーに支払われます。Ethterの発行上限は未定で、初期発行数は7,200万 ETH(2014年のクラウドファンディングで実現)となっています。

イーサリアムを動かすには、クライアントが必要です。クライアントを通じて、「イーサリアムネットワークにアクセス」、「トランザクションやスマートコントラクトを生成」、「マイニング」といったことを行うことができます。比較的知名度の高いクライアントについては、「go-ethereum=geth」を例として取り上げることができます。

マイナーやトランザクション等の基本知識は、こちらの記事をご覧ください。
一目で分かる、ブロックチェーンの初心者入門知識

 

2.ガス(Gas)の仕組み

イーサリアムには、通常の送受金で使用されるアドレス(ビットコインと同様のような形)と、スマートコントラクトを実行する時に利用されるアドレスの2種類のアカウントが存在します。この2つのアカウントがイーサリアム上で何らかの目的でスマートコントラクトを実行すると、マイナーに手数料を払わなければなりません。このときにガス(Gas)というイーサリアム上での取引やスマートコントラクトを実行する際の燃料のようなものが支払われます

GasはEtherと別の概念として扱われていますが、実際の決済ではEtherが払われます。理由はEtherの価格が相場によって変動することにあり、価格が変動しやすいEtherを「工作量を測る基準値」として使えません。Gasはステーブルコインのように価値が安定していて、スマートコントラクトの実行するに必要な工作量を正確に測定する時に利用されます。また、ここで注意すべき点としてGasは「トークン」ではなく、工作量を測るための単位に過ぎないということです。

一方で、GasにはGas数、Gas Price とGas Limitという概念があります。Gas数とは、あるスマートコントラクトを実行する時に、その実行難易度に応じた支払いが定められた燃料量のことを指します。Gas Priceとは、取引の発起人がどれほどのETHでこの取引を行うかということを意味します。Gas Priceは指定することが可能であり、指定値を上げれば上げるほど、マイナーは該当する取引請求を優先処理します。 Gas Limitとは、取引の発起人がこの取引を行う時に、払えるGas数の最大値を意味します。

どのように設定すればいいのか?こちらのURLでご確認をいただけます。https://ethgasstation.info/

例えば、ある取引でGas Limitを1000に設置すれば、取引の発起人が払えるGas数の最大値は1000 Gasを意味します。もし、実行の際に1000 Gasをオーバーすると取引が成立せず、1000 Gas未満の場合には残った分が発起人に返却されます。このGasの仕組みは、スマートコントラクトを恣意的に実行することを防ぎ、ネットワークの混雑を解決するために設けられたと考えられます。

別の話になりますが、イーサリアムとビットコインとの違いについて、もう1つの点は、「アンクルブロック」という概念です。周知のように、ビットコインと比べて、イーサリアムはブロックを生成する効率が圧倒的に速いです。しかし、ブロック生成の速度が上がると複数のブロックが同時に作られる可能性も高まります。つまり、複数のブロックの中に1つのブロックしか承認されない条件のもとで、ほかのブロックは無効なブロックとして破棄されます。

ビットコインでは、このような破棄されたブロックを「孤立ブロック」と呼び、イーサリアムでは、「アンクルブロック」といいます。ただ、イーサリアムの仕組みでは、「アンクルブロック」を生成したマイナーに対しても一定の報酬を支払います。

 

3.まとめ

以上のように、イーサリアムとGasの仕組みを簡単に紹介しました。イーサリアムは、ビットコインのような取引の出来事を順序記録していくだけの仕組みではなく、当事者の合意のもと特定の約束を将来においても自動的に実行する形になっています。

イーサリアムに実装されたスマートコントラクト(プログラムシステム)は、ブロックチェーンを大きく進化させました。また、イーサリアムに2種類のアカウントが存在し、アカウントはプログラムを実行する度に、マイナーに手数料が支払われます。

ビットコインと異なり、イーサリアムでは、「Gas」という概念を用いてスマートコントラクトの実行コストを測る参考指標(手数料)として、Ether(ETH)と区別しています。

 


 

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