【仮想通貨取引所の取引量調査レポート】取引所への考察(後半)

2019-12-02

前回に引き続き、今回はほかの仮想通貨取引所への考察を実施した。結果、そのうちの8社での取引量の中に「本当の取引量」が占める割合は3割にも至っていないことを明らかにした。

【仮想通貨取引所の取引量調査レポート】市場の取引状況と分析方法
【仮想通貨取引所の取引量調査レポート】取引所への考察(前半)

 

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: 合わない  異常有無: なし

整った曲線が現れており、整数規則に合わないことが判明した。

完璧に近い線型性が見られており、機械学習による判断から、人気度係数は0.0967となっている。統計期間においては、ZBでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は60~70%であることを推定する。ただし、完璧に近い線型性を呈しているものの、整数規則にまったく合わないことから、我々は同取引所が技術的な手段を通じて偽装売買を意図的に隠ぺいした可能性があると想定する。

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: 合わない  異常有無: なし

同取引所での分布は正常だが、図形の中間に位置する部分には、堆積が生じた。

完璧に近い線型性が見られており、機械学習による判断から、人気度係数は0.0945となっている。統計期間においては、BitMaxでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は50~60%であることを推定する。ただし、ZBと同時に完璧に近い線型性を呈しているものの、整数規則にまったく合わないことから、我々は同取引所が技術的な手段を通じて偽装売買を意図的に隠ぺいした可能性を否定することができない。

一回取引の金額分布: 異常  整数規則: 合わない  異常有無: 1BTC以上の取引分布は高度類似で、3.5 BTC以上の取引が意外に多い

少口取引の分布密度は高過ぎる。

機械学習による判断から、人気度係数は0.0944となっている。統計期間においては、HitBTCでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は40~50%であることを推定する。また、0.5 BTC以上の取引範囲をめぐって偽装売買を行った可能性が高い。

一回取引の金額分布: 異常  整数規則: 合わない  異常有無:あり

EXMOでの取引量が占める比率はその分布が不合理。

通常の分析モデルの図形から大きく乖離する。機械学習による判断から、人気度係数は0.9433となっている。統計期間においては、EXMOでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は40~50%であることを推定する。偽装売買を行った可能性が非常に高い。

一回取引の金額分布: 異常  整数規則: 合わない  異常有無:あり

MXCでの取引量が占める比率はその分布が極めて不合理。

通常の分析モデルの図形から大きく乖離する。機械学習による判断から、人気度係数は0.0068となっている。統計期間においては、MXCでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は30%以下であることを推定する。偽装売買を行った可能性が非常に高い。

一回取引の金額分布: 異常  整数規則: 合わない  異常有無:全体的異常

BiKiでの取引量が占める比率はその分布が極めて不合理。

通常の分析モデルの図形から大きく乖離する。機械学習による判断から、人気度係数は0.01となっている。統計期間においては、BiKiでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は30%以下であることを推定する。3.5 BTC以上の取引範囲には大量の偽装売買を行った可能性が高い。

一回取引の金額分布: 異常  整数規則: 合わない  異常有無:全体的異常

その分布図の前半は不合理。

機械学習による判断から、人気度係数は0.0009となっている。統計期間においては、BGOGOでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は30%以下であることを推定する。特に図形の中間に位置する分布は、人為的な操作結果として判明した。

一回取引の金額分布: 異常  整数規則: 合わない  異常有無:全体的異常

BiBoxでの取引量が占める比率はその分布が不合理。

通常の分析モデルの図形から大きく乖離する。機械学習による判断から、人気度係数は0.0004となっている。統計期間においては、BiBoxでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は30%以下であることを推定する。

一回取引の金額分布: 異常  整数規則: 合わない  異常有無:0.6 BTCの異常上昇

図形分布から下落の趨勢は見られない。

機械学習による判断から、人気度係数は0.0036となっている。統計期間においては、DragonExでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は30%以下であることを推定する。また我々は同取引が0.1~1.5 BTCの範囲内で全体的な偽装売買を行ったと見て、0.15~0.55 BTCという範囲で集中した偽装売買を行った疑いが高いとしている。

一回取引の金額分布: 異常  整数規則: 合わない  異常有無:全体的異常

LBankでの取引量が占める比率はその分布が極めて不合理。

機械学習による判断から、人気度係数は0.0022となっている。統計期間においては、LBankでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は30%以下であることを推定する。

一回取引の金額分布: 異常  整数規則: 合わない  異常有無:1 BTC以上の分布はほぼ同じ

CoinEggでの取引量が占める比率はその分布が極めて不合理。

機械学習による判断から、人気度係数は0.0027となっている。統計期間においては、CoinEggでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は30%以下であることを推定する。

一回取引の金額分布: 異常  整数規則: 合わない  異常有無:全体的異常

CoinMexでの取引量が占める比率はその分布が極めて不合理。

機械学習による判断から、人気度係数は0.0015となっている。統計期間においては、CoinMexでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は30%以下であることを推定する。

まとめ

 

以上の12社への考察から、偽装売買の存在を傍証した。そのうちの8社での取引量の中に「本当の取引量」が占める割合は3割にも至っていないことを明らかにした。こうした偽装売買の行為は流動性の高い市場であるように見せる工夫をして市場秩序を乱している。Bitwiseが取引量に関する報告書を提出したことで、業界に警鐘を鳴らしたと言われているものの、一部の取引所は依然として、あらゆる手を尽くして偽装売買を隠している。投資家にとって、取引量は大切な指標として一般的に参考されているが、出来るだけ多くの角度から見て、信用性のある取引所を見極めるのも重要である。

 

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