【仮想通貨取引所の取引量調査レポート】取引所への考察(前半)

2019-11-20

取引所への考察

取引所への考察(前半)

 

前回で紹介したように、仮想通貨取引所での取引量の水増し行為は広く存在している。一部の取引所が様々な手段でその不正を隠ぺいしているようだ。しかし、適切な方法を用いてその偽造売買を見破ることも可能である。本文では、前回説明した方法を参考として、Binance、Bitfinex、Bitstamp、Bittrex、Coinbase Pro、Gemini、Poloniex、Bgogo、Bibox、BiKi、BitMax、CoinEgg、CoinMex、DigiFinex、DragonEx、EXMO、Gate.io、HitBTC、Huobi Global、KuCoin、LBank、MXC、OKEx、ZBとの24社への考察を実施した。

【仮想通貨取引所の取引量調査レポート】市場の取引状況と分析方法

Coinbase

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: 合う  異常有無: なし

図3-2が示したように、図形は比較的理想な形を見せていた。異なる取引量が占める割合の分布は、判断基準に合っているため、その妥当性を認める。

図3-3が示したように、図は「V」型のような分布ではない。また機械学習による判断から、人気度係数は0.9064となっている。統計期間においては、Coinbase Proでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は90%以上であることを推定する。

GEMINI

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: 合う  異常有無: なし

図3-5が示したように、図形は比較的理想な形を見せていた。異なる取引量が占める割合の分布は、判断基準に合っていると認める。

機械学習による判断から、人気度係数はとなっている。統計期間においては、Geminiでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は90%以上であることを推定する。

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: 合う  異常有無: なし

図3-8が示したように、異なる取引量が占める割合の分布は、判断基準に合っていると認める。

機械学習による判断から、人気度係数はとなっている。統計期間においては、Bitfinexでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は90%以上であることを推定する。

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: 合う  異常有無: 3.5 BTCの付近に異常

図3-11を見ていると、Poloniexの場合では、小口取引が占める場合が圧倒的に多いことが明らかになった。図形には基本的に異常がない。

機械学習による判断から、人気度係数はとなっている。統計期間においては、Poloniexでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は90%以上であることを推定する。

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: 合う  異常有無: なし

異なる取引量が占める割合の分布は、判断基準に合っていると認める。

機械学習による判断から、人気度係数は0.5769となっている。統計期間においては、Bitstampでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は80~90%であることを推定する。

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: 合う  異常有無: 3 BTCの付近に異常

異なる取引量が占める割合の分布は、判断基準に合っていると認める。

機械学習による判断から、人気度係数はとなっている。統計期間においては、Bittrexでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は80~90%であることを推定する。

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: やや合う  異常有無: なし

異なる取引量が占める割合の分布は、判断基準に合っていると認める。またBinanceでの取引量を見てみると、小口取引がメインとなっているが、大口取引も頻繁に行われていた。

「V」型の屈折が一回現れており、機械学習による判断から、人気度係数は0.5037となっている。統計期間においては、Binanceでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は70~80であることを推定する。

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: 合わない  異常有無: 1 BTCを超えた取引がない

分布図では、比較的大きな起伏が生じており、判断基準から少し外している。

図3-24では、「V」型の屈折が何回も現れた。また機械学習による判断から、人気度係数はとなっている。統計期間においては、KuCoinでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は70~80%であることを推定する。ただし、1BTCを超えた取引履歴が記録されていないため、この分析モデルは必ずしもKuCoinに適用するとは限らない。

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: やや合う  異常有無: なし

ほかの仮想通貨取引所と比べると、OKExの場合では、分布図の密度が高い。

「V」型の屈折が現れず、機械学習による判断から、人気度係数は0.0529となっている。統計期間においては、OKExでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は60~70%であることを推定する。

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: やや合う  異常有無: なし

小口取引の部分に沈んだ傾向が見られており、更に検討する余地がある。

機械学習による判断から、人気度係数は0.1368となっている。統計期間においては、Huobi Globalでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は60~70%であることを推定する。

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: 合わない  異常有無: なし

図3-32が示したように、整った曲線が現れており、整数規則に全く合わないことが判明した。

図3-33の通り、完璧に近い線型性が見られており、機械学習による判断から、人気度係数は0.0034となっている。統計期間においては、DigiFinexでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は60~70%であることを推定する。ただし、整数規則にまったく合わないが、完璧に近い線型性を呈しているため、我々は同取引所が技術的な手段を通じて偽装売買を意図的に隠ぺいした可能性を排除することができない

一回取引の金額分布: 正常  整数規則: やや合う  異常有無: なし

異なる取引量が占める割合の分布は、判断基準に合っていると認めるが、小口取引の部分が示した下落する傾向は遅いイメージがある。

図3-36が示したように、「V」型の屈折が一回出現しており、機械学習による判断から、人気度係数は0.7045となっている。統計期間においては、Gate.ioでの取引ペアBTC-USD(T)の取引量の内、「本当の取引量」が占める割合は60~70%であることを推定する。

 

前半のまとめ

 

偽装売買を行うことが広く蔓延しており、その背景には、競争の激しい市場がある。特に取引ペアBTC-USDTにおいては、更に深刻になっている。専門知識を持たない個人投資家にとって、その仮想通貨取引所の信用性を判断するために、その取引量を単線的に重視する傾向がある。しかし、取引量のほか、様々な判断尺度を合わせて参考するのも重要だと考えられている。

以上のように、今回は考察された12社の取引総量の内、「本当の取引量」は少なくとも60%以上であると推定した。次回は残りの12社に対する考察を実施する。その中の8社の仮想通貨取引所の「本当の取引量」が取引総量の30%にも至っていないことを明らかにした。では、この8社のデータ分布図はどのようになっているだろうか、次回はその本当の姿を公開する。

 


 

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