近年のブロックチェーンや仮想通貨に関わる法規制、諸外国の動向

2019-01-28

編集:Bplus,Blockchain Business Community

中国

ICOによる資金調達を違法行為として禁止
政府がブロックチェーン技術の開発を牽引する方針


2017年9月- 中国人民銀行は他の規制当局とともに一連の措置を準備しており、仮想通貨取引所やICOによる資金調達を全面的に取り締まる方針を固めました。

2018年1月- 中国当局は土地や環境、税金控除、安価な電力供給などの優遇撤廃し、仮想通貨を扱った企業がマイニング事業から撤退するよう指導しました。

2018年7月- 中国人民銀行は、中国国内にある88の仮想通貨取引プラットフォームと85のICOプラットフォームを洗い出し、事業を閉鎖、もしくは停止させました。

2018年8月- 中国銀行保険監督管理委員会、中国中央ネットワーク安全・情報化指導チーム弁公室、公安部、中国人民銀行、市場監督総局は『仮想通貨、ブロックチェーンを名乗る不法資金調達を防止することに関する注意喚起』を共同発表しました。17年以降、規制をより強化するとみられています。

 

シンガポール

仮想通貨やICOに法律的な地位を付与
現行法によって経済行為を制限し、新たな局面にあわせて立法へ


2016年6月- シンガポール金融管理局(MAS)は、「Regulatory Sandbox」制度を導入しました。

2017年8月- シンガポール金融管理局(MAS)は、「ICOに対する監査の声明」を発表しました。この声明は、「証券先物取引法」により、資本市場商品を含む(資本投資属性を有する)仮想通貨を発行すると認定された場合、MASの管理・監査をうけなければならない、とするものです。

2017年11月- シンガポール金融管理局(MAS)は、「デジタルトークン発行するガイド」を発表しました。

2018年6月- シンガポール金融管理局(MAS)局長のRavi Menonは、野村アジア投資会議で、「MASは仮想通貨の背後にあるブロックチェーン技術とその潜在的な可能性を支持します。しかし、投資手段や通貨としての側面を懸念している」と述べました。

2018年9月- シンガポール金融管理局TIO主管のDamien Pangは、Coindesk大会(シンガポール)で、「MASはトークンを3類型(応用型、決済型、証券型)に分類し、応用型トークンへの規制は行う予定がないが、決済型トークンへの規制は検討していました。また、証券型トークンは現行法律によって制限されている」と述べました

2019年1月- シンガポール国会は「決済サービス法案」を巡る審議を通過させました。

 

アメリカ

SECでの登録が必要


2017年7月- 証券取引委員会(SEC)は、「1934年証券取引所法」に基づき、The Daoに関する調査報告を発表しました。この報告では、Howeyt testを通して、Daoが有価証券であると認定しています。そのため、Daoに関する発行や取引が、連邦証券法によって制限され、また、ブロックチェーン技術を利用し、証券を発行する行為にあたって、SECへ登録をしなければならないと解釈していました。

2018年3月- 証券取引委員会(SEC)は、「違法プラットフォームに関する声明」を発表しました。この声明では、デジタル資産を証券の範疇に分類し、デジタル資産を扱った取引所はSECへの登録が必要であると述べました。

2018年6月- 証券取引委員会(SEC)の企業融資部の主管であるWilliam Hinmanは、仮想通貨を証券と認定せず、その判断基準の2つを次のように述べました。①仮想通貨がブロックチェーン技術を利用し分散型ネットワークとなっているかどうか②資産の発行・売却、及びプロジェクトの開発・保守において、直接管理する者はいるのか、という2点です。

 

スイス

ICOへの規制を強化
機能ごとに、トークンを分類


2017年9月- スイスの金融市場監査局(FINMA)は、「ICOガイドライン」を発表しました。この案では、ICOの実施が銀行規定や証券取引規定などの現行法律によって制限されています。

2018年2月- スイスの金融市場監査局(FINMA)は、「ICOガイドライン」の補充案として、「ICO指導方針」を発表しました。この方針では、ICOへの規制対象について「具体的な条件で判断する」と明記し、トークンを決済型、機能型、資産型に3分類した上で、マネーロンダリングや証券取引法に触れるかどうかを定めました。

 

韓国

匿名から実名へ
国会公務員が仮想通貨を保有することを禁止
ブロックチェーン技術の開発を強化


2016年11月- 韓国金融委員会(FSC)は、仮想通貨を扱う部門を設立しました。

2017年9月- 韓国金融委員会(FSC)のKim Yong-beom氏は「仮想通貨は通貨ではない、通貨は金融商品ではない」と発言しました。また、FSCは、「ICOへの処罰の予定がある」と検討しました。

2017年12月- 韓国当局は、仮想通貨への取り締まりをより強化していくという方針を示しました。具体的には、実名登録・取引を原則とし、匿名銀行口座の使用禁止、一部取引所の営業を停止させることなどが挙げられます。

2018年1月- 韓国は、デジタル通貨取引に実名制度を導入し、全面的に実施し始めました。

2018年3月- 韓国の政府機関である人事革新処は、同国の国家公務員の仮想通貨保有および取引を「職務内容との関連性によらず」全て禁止することを定めました。

2018年7月- 韓国政府は済州島内のすべての産業にブロックチェーン技術を適用する「済州ブロックチェーンアイランド(JJBI)」を推進しました。

2018年9月- 韓国国民議会はデジタル通貨やICOをめぐる規制を検討しました。

 

マルタ

法律の導入によって、経済・技術・安全を追求


2018年4月- マルタ政府は仮想通貨やブロックチェーン技術に関連する3つの法案を承認しました。1つは仮想通貨とICOに対する規制の枠組みを定めた「仮想通貨金融資産法案(Virtual Financial Assets Bill)」、あとの2つは「マルタ・デジタル・イノベーション庁法案(Malta Digital Innovation Authority Bill)」、「技術調整&サービス法案(Technology Arrangements and Services Bill)」となっています。

 

タイ

ICOが合法化へ


2018年5月- タイ当局は「デジタル資産及びデジタル通貨と定義されたものは、タイの証券取引委員会(SEC)のもとで管理と規制が行われる」と発表しました。

2018年6月- タイ証券取引委員会はICOの規制内容を発表し、「ICOの発起資格」、「資本金や取引所年度維持費」などを示しました。詳細としては、資本金は500万タイバーツ以上、個人投資額上限は30万タイバーツ、などが定められました。

 

 

フィリピン

優遇政策を導入することで、海外からの投資を目指し


2017年11月- フィリピン証券取引委員会(SEC)は国内のデジタル通貨を証券に分類した上で、その使用を合法化し集中管理を行う方針を打ち出しました。

2018年4月- フィリピン政府はCagayan経済特区において、ブロックチェーンや仮想通貨を扱った外国企業の業務展開を許可しました。

2018年7月-フィリピンCagayan経済特区庁(CEZA)は、3社の仮想通貨関連企業に臨時営業許可を与えたほか、これを25社まで増加することを検討しています。申請には「2年間以上の連続投資」、「投資金額100万ドル以上」、「フィリピンに企業の行政組織を置く」などが条件として規定されています。

 


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