2018年に唯一の仮想通貨交換業者認可登録:コインチェックの再起

2019-01-23

編集:Bplus、Blockchain Business Community

2019年1月11日に、日本金融庁FSAがコインチェック株式会社を仮想通貨交換業者として認可登録を行った。この度の認可登録は、日本金融庁が仮想通貨交換業者の登録制を導入して以来、17件目であり、2018年にわたって唯一の一件である。Bplusが本文ではコインチェック社が改善していた点、認可登録の審査などについて検討することを目的とする。

 

アジア地域においては、日本が最初に登録制を導入した国であり、2017年4月に金融庁が改正資金決済法を実施し、それに伴って国内の仮想通貨交換業者に登録制が導入された。最初に登録されたのは株式会社マネーパートナーズで、2017年9月29日に発表された。同年に、Quoine、DMM、Bitcoin、Bitgateなどをはじめとする16社の仮想通貨取引所が認可登録を受けた。コインチェック株式会社も2017年末に申請を提出した。

 

しかし、2018年1月に、コインチェックが重大なハッキング被害にあい、5.3億ドル相当のNEM仮想通貨が流出した。このハッキング被害によって、コインチェック社のすべてのサービスが停止され、金融庁側もコインチェック社の認可登録申請を一時停止することとなった。また、金融庁がすべての仮想通貨交換業者への立ち入り検査・モニタリングを行い、審査基準も再度高めに調整した。

1.コインチェック社が再起した原因とは?

約一年間にわたって、巨額資金流出経歴があったことから審査が厳しくなる一方で、またコインチェック社の登録が認可された。その理由としては、以下の6項目であると考えられる。

①内部管理システムの改善

・規約の策定により、取締役会で各部門の監督を実行する

・取締役会が実際の運営にかかわらない外部代表取締役が主導し、監督機能を向上させる

②ビジネス運営スキルの向上及び利用者の保護

・内部統制とシステム上のリスクマネジメントの強化を最優先とする

・ユーザーサポートシステムの改良により、問い合わせやクレーム対応機能を向上させる

③取締役会の管理機能の強化

・内部統制基本方針の策定

・社内ルール決定・リスクマネジメントを行う際に外部より専門家を参加させる

④各種仮想通貨に関わるリスクの解明

・審査の基準を上げ、上場申請を出した仮想通貨に対する審査を厳格化

・4つの仮想通貨の上場取り消しを実施

⑤AML、CFT対策の強化

・ユーザーIDの確認プロセスの厳格化

・金融庁の規制方針に則した、AMLリスクの識別・評価・低減の対策をする

⑥社内構成の改良

・外部企業から自社の監督やリスクマネジメントを行う制度の導入

・プラットフォームのリスクマネジメントシステムの改善点:(1)監督チームの設立(2)コールドウォレットやマルチシグネチャ制度の導入(3)プラットフォームのリアルタイム監督の強化(4)インターネットセキュリティの関連知識の普及、緊急事態対応案の改善やCRISTリスクマネジメントシステムの設立

・内部監査プランに沿い、定期的にプラットフォーム技術や運営の監査を行う。

・チーム全体の監査能力を上げるため、業務研修を行う。

 

全体から見ると、コインチェック社は規制、内部管理とリスク管理の三点の改善を実施したことが分かった。特に①AMLに関する法令の実行、②内部管理部門の構造の改善による監督作用の最大化、③技術上のリスクを低減し、上場審査の厳格化によるユーザー資産の保護機能の向上が注目されている。以上の対策は金融庁の規制に則して策定されたため、コインチェック社の認可登録に不可欠な一環であると考えられる。

2.金融庁より取引所に対する規制

多くの取引所は日本で認可を受けようとしているが、2018年に日本金融庁が受理した190件の認可登録申請のうちに、認可された件数は0件であった。ハッキング被害による規制厳格化が原因だと考えられる。2018年10月24日に、日本金融庁が取引所に対する最新の規制を公表した。

①申請した企業について厳格な審査を実施し、当社のビジネスモードや内部管理システムの改善などに促す。また、認可登録を受けた早期段階では立ち入り検査を実施する。

②既に認可登録を取得した取引所に長期的な監督を実施し、もし必要な場合では法的手段を採る。

③自主規制機関と協力し、法律許容範囲内で自主規制を許可する。

④他国の政府機関と協力し、日本国民にサービスが提供できる海外取引所の監督を実施する。

第一項の規制方針に関しては、仮想通貨市場と取引所サービスの不安定性のため、政府機関の立場より規制範囲の拡大及び規制内容の厳格化を実施することが必要だと金融庁が判断した。また、金融庁による立ち入り検査では、企業の商業計画、プラットフォーム技術、取引所の内部管理が重視されている。これより、取引所審査では要求される項目が増やしたと意味している。2017年以降に申請を出した企業に対しては、基本項目以外にも審査される可能性があるため、それに準備する必要があると考えられる。

 

1月12日にCointelegraph Japanの報道によると、金融庁がこれから2か月以内に7社の取引所の審査結果を公表する意思を表明した。一年ぶりであって、さらに多くの取引所が認可されることが見込まれる。金融庁が審査基準を改善かつ審査の効率を上げると同時に、海外の取引所とより一層順調に交流するために、海外の関連機構と協力することも考慮すべきだと考えられる。それにより、海外の取引所は日本市場へ参入することがしやすくなり、日本国内の交換業者たちのライバルとして良い競争を導くことが予想されるだろう。

(金融庁による規制環境の要点に関しては、こちらの文章にご参考ください。 取引所・ICO・個人投資家をめぐる規制環境の要点 )


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